2000年・陸上自衛隊・富士学校・JRB・合同訓練・体験レポート 千葉RB副代表 丸山 岳 (会計班・班長)
7/7ー9日の3日間、沼津、静岡RB合同主催の陸上自衛隊偵察隊に体験入隊してきました。
初日は、台風が来るとの情報から野営が中止となり官舎宿泊となる為、午前中はその官舎へのJRB部隊の受入れ準備等で終わりました。
午後、当初の予定通りにバイク隊、サポート隊に分かれて地図作成の訓練を行うはずでしたが、自衛隊側の都合で訓練場内に入れないとの事になったので、サポート隊は明日の訓練の事務的な作業、バイク隊は偵察隊の練習場での走行訓練となりました。千葉RB部隊は水野隊員がサポート隊、高野隊員、私、丸山はバイク隊でした。
訓練中、転倒のはずみで突如私のバイクが故障、全くエンジンが掛からなくなりました。押し掛けで何とか掛かったので、一人官舎に戻って修理することとなりました。神奈川RBのサポート隊の力を借りて原因が解り、何とか復活しました。
官舎泊の為、不寝番はありませんがベットメイキングなる物があり、自衛隊の作法
の一つを学びました。水野隊員は明日仕事の為、雨の中帰還。(ご苦労様でした。)
二日目、訓練本番。私と高野隊員は静岡RBの部隊(第2バイク隊)に配属される。
沼津沖を震源とする地震が発生。沼津市に震度6の揺れを観測、建物が多数到壊、火災も発生している模様、国道等の主要幹線道路は通行不能。
RB隊員は本部に集結、小隊を編成し各避難所の情報収集を行う任務に出発。各避難所には避難しているRB隊員が数名在籍、各隊員共活動できる状態にある。各避難所にいるRB隊員を支部とし、避難所の情報を本部に報告、及び必要な物の要請を行う。無線、携帯電話による連絡は可能。
私、高野隊員を含む第2バイク隊は6名。隊長は静岡RBバイク隊隊長の池田氏、副隊長は私が勤める事になる。第2バイク隊は第二避難所に向かって出発。どのルートが通れるか解らないので、ルートを探索しながら前進していく。隊の先頭はコンパスワークのできる私の担当となる。
とりあえず主要幹線を道を走るが、崩落の為通行不可、新たなルートを探索。途中火災現場に遭遇、ぼや程度のため我々で消火可能と判断し消火活動を行う。火は鎮火、怪我人なし、本部支部に報告。
ルートBの林道を使い避難所に向かう。枝道が多く迷いやすいルートだが全員で協力してルートを確保、全員無事に避難所到着。休む間もなく次の任務、食料、飲料水、そのほかの救援物資を本部に取りに行く。
来た道以外のルートで本部に行く道は無いか?本部に情報を求めたが解らない
と返答。来た道は遠回りなので、新たなルートを探索しながら向かうことにした。
2箇所通行不能の場所があったが、最短ルートを発見して本部に到着。食料と飲料水(10Lポリタンク)は私のバイクに積み、その他の救援物資(10kg土のう)10個はみんなで積み分け、避難所に運びました。
昼食は10分程度で済ませ、ルートA探索という新たな任務に向かう。ここで無線、携帯電話は使えない状況下になる。ルートA探索中、高野隊員が転倒して腕を怪我、小林隊員のバイクは突然故障し走行不能という状況が与えられる。
高野隊員の怪我は走行に支障のないレベルだが、小林隊員のバイクは全く動かない。この事態を支部、本部に報告しなければならない。無線携帯電話は使えない状況なので、バイクで伝えにいかなければならない。とりあえずルートは何とか覚えていたので、支部本部に伝令の任務をはたす。今度は逆に本部支部の指示を現場に戻って伝える。ここで、故障車、無線、携帯電話の設定を解除、次の任務に向かう。
震度6の地震が再び発生、本部から災害現場に向かうよう指令を受け、現場に急行。現場着くと被害状況を本部支部に報告。怪我人搬送の救助活動を行う。
17:00訓練終了
夜は自衛隊を交えてのミーティング、熱い意見交換が交わされました。
最終日は沼津RBの円藤さん指導の救命講習、偵察隊のロープを使った怪我人搬送の実演を行い、12:30解散。
非常に身のある訓練でした。ここで学んだ事感じた事を千葉RBのみなさんに伝えたいと思います。
以上
事務局よりお知らせ 今回の訓練には千葉RB部隊として総勢10名を送り込む予定でしたが、おりからの台風3号が千葉県沖にあり、上陸の恐れもあるため隊長命令で後続隊の派遣中止を決定しました。 幸い、台風は僅かに逸れ、大災害にはいたりませんでしたが、各地に洪水被害や強風被害を出し、改めて、その破壊力に驚きました。 今回の派遣中止決定と災害非常待機は改めて千葉RBの結束の強さを感じ、田村隊長の迅速な意思決定力に改めて感服いたしました。 今回はこの様な事になりましたが訓練はいかなる所でも出来ます。各自、何時も頭の中で突然起こる災害に対しすぐに行動を起こせるようシュミレートして置いて下さい。