芸予地震・活動報告(広島県呉市)


 被災現場の状況は殆ど報道されておらず、当然軽トラはおろか重機類は全く入る事はできない。これらのガレキ類の撤去は人手に頼るしかなく、とても業者を頼める状況ではない。傾斜地区では、ブロック塀が大人の頭より高い位置にあるため、中には直ぐに撤去しなければ塀の崩壊による二次災害の危険のある現場が多く存在した。
 車の入ることのできない現場では、ガレキを土嚢袋に詰め込み一輪車で軽トラが入れる場所までピストン輸送し、そこから各町内にあるガレキ集積所まで軽トラで運び出すという作業を行った。中には一輪車さえ入れない急な階段が続く現場もあり、ガレキの入った土嚢袋をバケツリレー方式で運び出すしかないという悲惨な現場もあった。その内の一つである東愛宕地区の石段崩壊現場では、現地本部を設置した上で一度に200名近いボランティアを投入して集中的に作業を行った。


崩壊した石段 石垣もこのありさま 鉄筋の入らないレンガ塀の倒壊も多く見られた
地震のものと思われる亀裂(広島呉道路) 石垣倒壊現場その2
一輪車がやっと通れる狭い坂道 石垣倒壊現場その3 軽トラで中継して集積場所まで運ぶ
狭い現場にボランティアがひしめく 急な階段が数十メートル続く(現場はこの上) 東愛宕町の現場近くに設置された現地本部