芸予地震・活動報告(広島県呉市)

 3月24日に発生した芸予地震により、広島県内では震度6弱の揺れを記録した。震度5強の広島県呉市では、民家の屋根・ブロック塀や法面などに多くの被害が出た。
 呉市は、戦艦大和を建造したドックがあることで有名な「軍港」の街で、狭い平地を囲むように急傾斜の山が迫っている。長崎市や映画で有名な広島県尾道市と同じく、多くの住宅が、この傾斜地に張付くように建てられている。住宅地の路地は狭く、また階段が多いことから家の前まで車が入らない場所が多い。
 こういった環境から、古い町では民家の塀はレンガ作りのものが多く見受けられ、また斜面の法面はほとんどが城壁のような石積みの壁である。また、階段も当然石段が多い。これらの構造物は地震に弱く今回の揺れで多くの場所で倒壊または半倒壊した。
 被害の大きかった地区は高齢者が多く、崩壊したガレキの処分ができない状態であった。また、倒壊はしていないものの、根元から折れ曲り、いつ倒れてもおかしくない危険なブロック塀も多数あり、この撤去作業も滞っていた。
 そんな状況下で、呉市では、市役所、社協、地元有志が、いち早くボランティアセンター(VC)を立上げて被災者の支援にのりだした。VCの立上げに際し、広島RBの水戸川副代表を始めとする広島RB(赤十字奉仕団)の隊員が活躍した事は言うまでも無い(JRB本部は被害状況の把握のために発生直後に奈良RB・大阪RBで組織する先遣隊を送り込んだが、JRBとして活動のする必要は無いと判断し、早々に引揚げている)。
 報道では取り上げられなかった上記のニーズが表面化し、ボランティアニーズが掘起された事により、広島RB、岡山RB、愛媛RB、大阪RB、清水RB、千葉RBなどから多くのRB隊員が「個人ボランティア」として現地入りし、VC本部や被災現場で活躍した(各RBの活躍は、各RB掲示板を参照)。

 千葉RBからは、広島出身である岡田副代表が3月31日(土)から4月3日(火)までの4日間、呉VCに参加し主にVC本部でボランティアの送迎手配と車両管理を担当しまし、最終日の午後からはボランティア19名のグループリーダーとして現場でのブロック塀撤去作業に従事しました。

現場の状況は、こちら


ボランティアの登録風景 リーダーから作業の説明を受ける
現場までは市営バスで移動 資材は軽トラで別に搬送
山積みのブルーシート土嚢 ガレキ撤去の七つ道具
配車係を担当した清水RB大石隊員(右) 配車係を引継いだ岡田@千葉RBインターネット事務局長
一日のみであったが配車に無線機が活躍 毎日行われる反省会の様子